2026.06.23 by PLAYDRIVE
ラリー
FIAは6月23日、マカオでワールドモータースポーツカウンシルの上半期ミーティングを行った。
内容についての発表のなかで冒頭、FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、WRCの米国復帰に向けた候補イベントが先日終了したことに加え、WRCのプロモーター変更が間近に迫っていることなどに言及した。
「こうした一連の動向は、FIAの世界選手権にとって今が極めて重要な局面であることを示している。我々は成長を続け、新たな市場へと進出しており、新たな観客層を惹きつけ、将来に向けたより強固な基盤を築きつつある」
WRC関連では、注目のWRC27規定に大きな動きがあった。2027年以降のWRCトップカテゴリーの基盤となる技術規則が承認されたのだ。これには、新規定の開始当初の数年間、規定を満たすラリー2車両がWRCのトップカテゴリーに参戦することを認める公認規則も含まれている。この新しい規則の目的は、WRC27規定の導入に伴い、トップ争いに加わる参戦車数を増やし、より魅力的なラリーをラリーファンに提供することにあるとしている。
具体的には、『ラリー2-WRCキット』を導入し、2026年12月31日までに公認を取得したラリー2車両への装着を認めるというもの。『ラリー2-WRCキット』は、27年〜28年に限り、WRCにおいてWRC27車両と同じカテゴリーで参戦することが認められる。
『ラリー2-WRCキット』は、ラリー2マシンと新規定のWRC27マシンとの間で、より均等な空力性能を実現するために導入される。このキットには、新たに公認されたフロントフェンダー、フロントバンパー、リヤのエアロデバイスが含まれ、最大費用は7500ユーロ(約138万円)となる。
このキットの公認を受けることができるのは、WRCにコンストラクターとして登録されているマニュファクチャラーのみ。公認の初年度は、当該マニュファクチャラーはWRCカレンダー全戦にフル参戦し、各イベントにつき最低2台をエントリーしなくてはならない。
この規定では、ラリー2-WRCキットマシンの技術的枠組みも定められ、総重量は1220kgとなっている。 各ラリー2-WRCキットは、キットの一部として公認されたボディワークのパーツについて、ひとつのジョーカーが認められる。また、27年〜28年の間、ひとつのラリー2公認につき、ラリー2-WRCキットへの拡張が認められるのは1回のみとなる。
WRCの最上位カテゴリーにおけるラリー2-WRCキットマシンの出場資格は28年12月31日に終了されるとしており、WRC27規則の導入に伴い、2年間の明確な移行期間を設けた形だ。
この新しい枠組みによって、WRC27時代の初期段階の期間、選手権の最上位カテゴリーにおける競争を活性化させることを目的としており、ラリー2-WRCキットマシンが新世代のWRC27車両と並んで参戦できるようになる。
FIAのスポーツ担当副会長で、Mスポーツのディレクターでもあるマルコム・ウィルソンは「トップレベルでの戦いの激化こそが、WRC27における我々のすべての取り組みの原動力であり、今回、ワールドモータースポーツカウンシルで承認されたこれらの変更により、今後2年間にわたり、ファンのみなさんに素晴らしいラリーをお届けできるようになる」とコメント。
「ラリー2規定のマシンがトップクラスに参戦できる道を開くことで、この規定は参戦台数の増加と競争の深まりを促進し、ラリーの最高峰における素晴らしい戦いを生み出す一助となるだろう」
ラリー2車両は現在、全日本ラリー選手権にも参戦しており、先週開催された第4戦久万高原ラリーにも4台(R5を含む)がエントリー。今年のラリージャパンにも、5台の全日本組が参戦している。各マニュファクチャラーがこのキットのホモロゲーション申請を行えば、こうした車両もWRCトップカテゴリーに参戦することができるということになる。
