2015.08.30 by PLAYDRIVE
ラリー
JRC第6戦嬬恋は8月29日、デイ1に設定された10SSが行われ、福永修/鈴木裕(三菱ランサーエボリューションⅩ)が、勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)に13.8秒差を付け、初日をトップで折り返した。
第4戦洞爺以来、2戦ぶりにサーフェイスをターマックに戻し開催された全日本ラリー第6戦「モントレー2015 in 嬬恋」は、昨年と同じく群馬県吾妻郡嬬恋村郊外のリゾートホテル「パルコールつま恋リゾートホテル」を拠点に開催された。標高1000〜1500mの高地を舞台に戦われるラリーは、昨年、突発的な集中豪雨のためにリタイアが続出するという大荒れの展開となったことを受け、今年は主催者がSタイヤの装着を禁止するという独自の措置が取られた。そのため、全クラスとも市販ラジアルタイヤ、またはラリータイヤを装着してターマックステージを走るという、他のターマックラウンドとは異なるタイヤレギュレーションで戦われた。
早朝から断続的に霧雨が降り、ステージによっては本格的な雨に見舞われたデイ1は、オープニングのSS1で奴田原文雄/佐藤忠宜(三菱ランサーエボリューションⅩ)が、2番手タイムの新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)に3.5秒差のベストタイムをマーク。その後もSS2で奴田原が連続ベストタイムをたたき出し、新井ととともにヨコハマ勢がリザルトの上位に名を連ねるが、雨が小ぶりとなったSS3では勝田がベストタイム、福永が0.9秒差の2番手タイムと、ダンロップ勢が追い上げを図ってくる。そしてSS4でこの日初のベストタイムを奪った福永は、続くSS5で新井を捉え2番手に浮上。さらにSS6でベストタイムを奪い、奴田原を逆転してトップに躍り出る。その後も福永の勢いは止まらず、デイ1最終となるSS10まで5連続ベストタイム。驚異的な追い上げで初日のトップを奪った。
一方、「ウエット路面に対し、慎重になりすぎてしまった」と、SS1はトップと20.5秒差のクラス11位/総合27位タイムという結果だった勝田は、SS2以降は好タイムを連発。SS7で新井を捉え3番手に浮上、SS9では奴田原を捉え2番手に浮上する健闘を見せた。
JN5クラスは、柳澤宏至/中原祥雅(プジョー208GTi)、眞貝知志/漆戸あゆみ(アバルト500ラリーR3T)ら、3戦ぶりに出場した輸入車勢が上位に名を連ねた。オープニングのSS1では柳澤がベストタイムをマークし、眞貝はクラス5番手タイムと出遅れる。しかし、雨が小降りになると眞貝がペースを一気に上げ、一時は9.1秒あった柳澤との差をSS6で逆転。最終的には16.9秒差に広げ、2日目を迎える。
その他、2013年のJN3(現行のJN5)クラスチャンピオンの横尾芳則/渡邊晴子(トヨタ86)が今季初出場してきたJN4クラスは、その横尾が10SS中7SSでベストタイムをマーク。2番手の石川昌平/石川恭啓(スバルBRZ)に29.9秒の大差を付け、初日を終えた。JN3クラスはシリーズ首位の岡田孝一/大久保叡(マツダ・デミオ)、JN2クラスは須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフトスポーツ)がそれぞれ初日のトップを奪った。
8月30日のデイ2は、オールターマックの林道SSを2回、グラベルとターマックの比率が5:5のミックス林道を2回、浅間サーキットに設定されたオールグラベルの特設ステージを2回、初日にも設定されたオールターマックの特設ステージを1回走行する計7SS(23.755km)が用意されている。ステージごとにキャラクターが変わる難ステージが連続するだけに、最後まで目が離せない展開となりそうだ。デイ2オープニングとなるSS11は9時23分、最終SSのSS17は13時14分に1号車がスタートする予定。
■デイ1終了時の順位
JN6クラス
1.福永 修/鈴木裕 オサムファクトリー・DL・CZ4A 26:30.7
2.勝田 範彦/石田裕一 ラックSTI 名古屋スバル DL WRX +13.8
3.奴田原文雄/佐藤忠宜 ADVAN-PIAAランサー +15.5
4.新井敏弘/田中直哉 富士スバルアライモータースポーツWRX +19.4
5.吉澤哲也/井手上達也 ADVAN加勢eレーシングランサー +35.6
6.佐藤兵馬/萠抜浩史 フェイスクラフト ランサー +40.6
JN5クラス
1.眞貝知志/漆戸あゆみ ABARTH500RallyR3T DL 27:49.1
2.柳澤宏至/中原祥雅 ADVANクスコRALLY+208GTi +16.9
3.天野智之/井上裕紀子 豊田自動織機・ラックDLヴィッツGRMN +35.1
4.石田雅之/遠山裕美子 加勢eレーシング インテグラ +49.1
5.上原利宏/佐瀬拓野 BF-ACTION・DLシビック +1:08.2
6.大倉聡/北田稔 TGR Vitz GRMN Turbo +1:28.3
JN4クラス
1.横尾芳則/渡邉晴子 諏訪姫PLUMレーシングBS86 28:03.4
2.石川昌平/石川恭啓 ARTAオートバックスBRZ +29.9
3.番場彬/亀森隆志 ADVAN Gd 高崎くす子 86 +34.5
4.佐藤隆行/木村 裕介 ビルシュタインMoty’s DL BRZ +49.0
5.香川秀樹/浦雅史 BRIG ラック シビックタイプR +57.2
6.加納武彦/横手聡志 ALEXBRIGKYBYH東スバルBRZ +1:09.3
JN3クラス
1.岡田孝一/大久保叡 キーストーンナビゲーターDLデミオ 30:52.9
2.戸塚和幸/木村悟士 PLUM AKR KUMHO Vitz +9.7
3.鷹野健太郎/尼子祥一 WelcomeJPN・Mazda2 +18.5
4.武田雄一郎/鈴木和人 シロキヤ・DL・BRIGヴィッツwCCP +20.3
5.内藤学武/小藤桂一 ADVAN Moty’s BRIGデミオ +48.7
6.本名修也/湊比呂美 AMAZEMENT∞ヴィッツⅡ +2:41.0
JN2クラス
1.須藤浩志/新井 正和 スマッシュBRIGコマツスイフト 30:20.4
2.田中伸幸/藤田めぐみ 加勢eレーシングBSクスコWMスイフト +17.8
3.鈴木尚/山岸典将 スマッシュDLitzzコマツスイフト +29.6
4.中西昌人/廣島真 ADVAN・WM・KYBマクゼススイフト +1:26.9
5.加藤祐介/藤上亘 スポルテックデミオ +1:48.3
6.濱岡卓也/依田統 クスコ・ブリッド・メナード・BS・FIT +1:59.1
(プレイドライブ)