2013.10.29 by PLAYDRIVE
サーキット ジムカーナ ラリー
GTドライバーであり全日本ジムカーナチャンピオンでもある山野哲也が、全日本ラリー新城ラウンドで初ラリーに挑戦。高速ステージやギャラリーステージでベストタイムをマークするなど盛り上げた。
SUPER GTドライバーとしても知られ、ジムカーナでは今季の全日本タイトルも獲得している山野哲也が、10月26-27日に開催された全日本ラリー選手権最終戦、新城ラリー(愛知県新城市新城総合公園拠点、ターマック)に参戦。自身初めてラリーに挑んだ。
人生初のラリー参戦が、全日本選手権イベント。しかも台風が近づく不安定な天候とかなり壁の高い挑戦となった。山野が駆るのは、ベストカー誌とのコラボレーション企画として粟津原豊がドライブしていたトヨタ86だ。
今回の新城戦全日本ベテラン勢が口を揃えて「とにかくスリッパリーで難しいステージ」と警戒する「雁峰西」(14.27km)や2009年以来の設定となる「ほうらいせん一念不動」(9.18km)など、全日本屈指の難関ステージが揃うラリーとなったが、一方で、旧有料道路を使用する高速ステージの「作手北」(6.96km)や新城総合公園の内周路も使用する観戦ステージ「県営新城公園」(0.95km)では、レーサー、ジムカーナドライバーとしての力量が活かせそうだ。
雨に見舞われたレッキを終えた山野は「とにかく滑るし、おっかなかった。ずっと憧れていたラリーに参戦できるチャンスを与えていただいて本当にうれしい。とにかくひとつひとつのステージを安全に走り切りたい」と意欲を語った。
ラリー初日の午前は雨に見舞われ、SS1「ほうらいせん一念不動」では、コースアウトしたマシンの影響で、トヨタ86が属するJN3クラスには全車に同一タイムが与えられる波乱の滑り出し。しかし、続く「作手北」で山野は、いきなりクラスベストタイムをマーク。同じく86で参戦したF3ドライバーで、このラリーで全日本タイトルを獲得した勝田範彦の息子、貴元もセカンドベストで続くなど、レーサー勢が好タイムをマークした。
山野はこの後の「新城総合公園」でも、三好秀昌(トヨタ86))とタイとなるクラスベストを連取。今回設定された計12SS中(2本は全車同一タイム)、4回のベストタイムをマークし、最終順位でもクラス5位につけた。今回コ・ドライバーを務めた安東貞敏は「道幅の広い作手ではラリードライバーではありえないようなライン取りをしていたので、すごく驚いた。自分にも勉強になった」と感心しきりだった。
初ラリーですべてのステージを走り切った山野は「(レースやジムカーナと違い)事前に練習走行ができないのに、ひとつのタイヤで路面が川の様になっていたり、苔が生えていたり、泥が出ていたりと、いろいろな状況に即座に対応しなくてはならないラリーは、ドライバーとしての資質が問われる。奥が深いね」と新たな分野で経験した感動を明かした。
「ペースノート走行はもちろん初めての経験で、コーナーが連続するステージでは対応が追いつかないけれど、ストレートが長いところでは次のコーナーを聞き返す余裕も出てきた。ベストを4回獲れたことも、自分には自信になったね」
(プレイドライブ)